EOR活用事例と成功のポイント:日本企業のケーススタディ

インドの優秀な人材を活用する方法の一つとして「EOR(Employer of Record)」が注目されています。実際に導入して成果を上げている日本企業は、どのようにEORを使いこなし、どんなメリットを享受しているのでしょうか。

本記事では日本企業のケーススタディをいくつか紹介するとともに、成功のポイントを探っていきます。

目次

    1. EORとは - おさらい

    EORは、海外に拠点がない企業でも現地人材を雇用できる仕組みです。EOR事業者が「法的な雇用主」となり、給与支払いや社会保険の手続きを代行するため、企業は現地法人を設立せずに人材を確保できます。

    • スピーディな人材採用

    • 労務リスクの軽減

    • 比較的低い初期コスト

    2. 日本企業がEORを選んだ理由

    2-1. 短期間で高度IT人材を確保する必要があった

    日本国内でのIT人材不足が深刻化するなか、大手企業・スタートアップともに開発スピードを上げたいと考える企業は多いです。現地法人を設立する時間や資金が足りない場合、EORを活用することで1か月未満でインドエンジニアを配置できるケースもあります。

    2-2. コンプライアンスとビジネススピードの両立

    インドの労働法や税制は複雑で、自社が直接雇用主となるとコンプライアンスリスクが高まります。EORなら、法的手続きや雇用契約の責任を事業者が担うため、企業はビジネスに集中できるのが魅力です。

    2-3. テストマーケットとしてのインド人材

    自社で拠点を構える前に、まずは少人数をテスト雇用して市場や働き方を見極めたい――そんなニーズにもEORはマッチしやすいです。

    3. 成功事例(ケーススタディ)

    ケース1:ITベンチャーA社

    概要:自社プロダクト開発のため、インドのエンジニア3名を新規採用。

    課題

    1. 国内エンジニアを採用しても、企業ブランドが弱く応募が少ない。

    2. 大幅な資金をかけて海外法人を立ち上げる余裕がない。

    選択:初期段階でEORを導入し、EOR事業者のサポートで数週間で採用を完了。

    結果

    • 国内エンジニアの2/3ほどのコストで、経験豊富なインドエンジニアを確保。

    • オンライン会議やチャットツールでコミュニケーションを強化し、開発期間を予定より1か月短縮できた。

    ケース2:中堅メーカーB社

    概要:新しいソフトウェア製品を開発するため、海外エンジニアを数名雇用。

    課題

    1. 社内に海外労務に詳しい担当者がいない。

    2. 将来的には現地法人を作る可能性もあるが、まずは試験的にスタートしたい。

    選択肢:EOR事業者と契約し、現地エンジニアがB社のシステム開発にフルリモート参加。

    結果

    • 手続きはEOR事業者が一括対応し、B社の労務リスクは最小限に抑えられた。

    • スムーズに採用を進め、新製品のリリース時期を確保できた。

    ケース3:大手コンサルC社

    概要:インドのコンサルタント人材を複数名抱え、新規サービス開発に活かしたい。

    課題

    1. コンサルファームのため、グローバル人材を求めるクライアントニーズが高い。

    2. 複数国の拠点設立はコストがかかりすぎる。

    選択肢:インドEORを活用し、プロジェクト単位で現地人材を配置。

    結果

    • グローバル案件に強いインドコンサルを迅速に確保し、大型プロジェクトの受注に成功

    • クライアントへの提案力向上に繋がり、インド市場でのプレゼンスを高める一歩となった。

    4. 成功のポイント

    4-1. コミュニケーション体制の整備

    EORを活用しても、日々の業務指示やコミュニケーションは企業側が行います。時差や言語の問題をスムーズにカバーするため、オンライン会議ツール、チャットアプリ、プロジェクト管理ツールなどを整備し、担当者を明確化しておくことが重要です。

    4-2. EOR事業者との契約内容の確認

    • 給与支払や社会保険手続きの範囲

    • トラブル対応やサポート内容

    • 初期費用や月額手数料の設定

    これらを明確にすることで、後々のトラブルを防ぎます。特に在留資格の手続き(日本側での業務指示がある場合など)や、労務問題が起きた際の責任分担を理解しておきましょう。

    4-3. チームマネジメント

    インド人材は英語力や技術力が高いとはいえ、文化・商習慣の違いがある場合があります。オンボーディング支援や社内コミュニケーションルールなどを定め、チーム全体がスムーズに協働できるよう配慮するのが成功の鍵です。

    4-4. 将来計画との連動

    EORはスピード重視で小規模採用に適していますが、将来的に社員数が増加し大規模展開を目指すなら、自社で現地法人を設立したほうがコストメリットが出るタイミングもあります。まずはEORでテストし、法人設立に移行するなどの戦略を立てると良いでしょう。

    5. まとめ

    日本企業がインドの優秀人材を短期間で確保し、労務リスクを抑えつつグローバル展開を進めるには、インドEORが効果的な手段となり得ます。

    • コミュニケーション体制やオンボーディングを整備し、

    • EOR事業者と契約範囲を明確に取り決め、

    • 将来の拡大も視野に入れた運用計画

    をきちんと行うことで、成功確率が大きく高まります。

    事例を通じて見えてきたのは、EORを導入する企業が「速さ」「リスク管理」「必要最低限のコスト」を重視しているという点です。グローバル化が進む現代において、インドの優秀人材を柔軟に活用するための一つの選択肢として、今後ますますEORへの注目度が高まっていくでしょう。

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