インド新卒採用の魅力と難しさ

日本企業が海外人材の活用に目を向けるなか、インド新卒採用は特に大きな可能性を秘めています。豊富な理工系人材と英語力、そして若さによる柔軟性が、デジタル技術やグローバルビジネスの加速に直結するためです。しかし、一方で「各国との採用文化の違い」「キャンパスリクルーティングの激戦」などハードルも存在します。ここでは、世界各国との新卒採用の対比を交えながら、インドでの参入難易度が高い理由、そして弊社Phinxのようなスタートアップが果たせる価値を詳しく解説します。

目次

    1. 世界各国の新卒採用スタイルとインドの特徴

    1-1. アメリカ・ヨーロッパ:通年採用とインターン重視

    アメリカやヨーロッパでは通年採用やインターン登用が主流で、卒業時期や大学単位での一括採用はあまり行われません。企業は必要な時期に募集を出し、学生も自分が準備できた時期に応募するという「随時マッチング型」が一般的です。

    1-2. 日本:全国同時スタートの一括採用が社会的慣行

    日本だけが春の卒業時期に合わせて大規模かつ全国的に就活をスタートし、内定→卒業→一斉入社という仕組みが定着しています。海外から見ると非常に特殊な文化で、海外人材を日本の新卒制度に合わせて採る際には入社時期や準備期間などで調整が必要です。

    1-3. インド:大学ごとの“キャンパスプレースメント”

    インドの場合、大学単位で就職期間(プレースメント期間)を設けるキャンパスプレースメントの文化が定着しています。キャンパスプレースメントとは、インドの大学(特に理工系大学)やビジネススクールで行われる就職活動の一形態です。大学が「プレースメントオフィス」や「キャリアセンター」など専用の部署を設け、企業が大学へ訪問して大学側がスケジュールを組んで学生とのマッチングを行うイベントやプロセスを指します。大手企業や外資系IT企業がこぞって学生を獲得しに来るため、特定の有名大学では初日から内定がバンバン出る激戦状態です。学生は自分の大学が主催するプレースメント期間内に内定を確保しやすいが、企業側は大学や学科ごとに日程調整や枠取りを行う必要があり、大規模な調整が必要です。

    2. 日本企業がインド新卒市場に参入しにくい背景

    2-1. キャンパスとの信頼関係・ネットワークがない

    インドで新卒採用をするには、大学のキャリアセンターや教授とのパイプが欠かせません。大手IT企業や外資系は長年かけて関係を築いているため、優秀層の早期獲得が可能です。

    日本からいきなり参入しようとすると、大学も「どんな企業か分からない」状態。枠を確保できず、有名校の学生とは接点を持ちにくいのが現状です。

    2-2. 時期・プロセスの違い

    日本の一括採用サイクル(就活→春入社)とは異なり、インドの大学によって卒業・プレースメントの時期がさまざまです。企業がそれぞれの大学のスケジュールに合わせるのはかなりの負荷がかかります。しかも外資系大手や現地大手が先にオファーを出し始めるため、日本企業の認知度が低いと優秀学生を取り逃しやすい課題があります。

    2-3. コミュニケーション・文化の壁

    インドの若手は英語に堪能でありながら、日本企業は「現場が日本語ベース」や「日本国内での在留資格・入社手続き」など面倒が多いと敬遠されるリスクもあります。日本企業のブランディングや説明不足で、学生側が選択肢として認識しないケースが少なくありません。

    2-4. 工数・人材アサインの課題

    日本企業がインドの新卒市場に参入しにくいのは、単に「大学との信頼関係」がないだけでなく、現地キャンパスを複数訪問し、短期間に集中して選考・オファーを実施するというプロセス自体が、非常に手間とコストを要するからです。大手外資系IT企業のように「採用専門チームを常駐させる」「毎年のルーティンで行う」仕組みができていない日本企業は、初年度にいきなり投資するにはリスクが大きいと感じるケースが多いでしょう。

    3. Phinxが提供できる価値

    3-1. 強固なインド国内ネットワークと柔軟な連携

    Phinxはインドの大学や日本語学校、教授・キャリアセンターとのコネクションを持ち、企業が必要とする優秀な学生とのマッチングをスピーディに進められるのが強みです。

    ・大学や日本語学校との直接的なパイプ

    枠を確保しづらい有名大学でも、Phinxが既に持つ人脈を活かして、優秀な学生や日本語力を備えた人材にピンポイントで効率よくリサーチ。

    ・柔軟な支援スキーム

    キャンパスプレースメントの支援から、レジュメ紹介単位でのピンポイント支援

    ・インドと日本をつなぐコミュニケーション

    インド側との言語・文化ギャップを埋めるだけでなく、企業の具体的な要件を正確に現地大学へ伝達し、候補者の採用意欲を高めます。

    3-2. 企業要件に合わせた“人材探索+紹介”

    Phinxは「調整役」や「仲介」だけでなく、実際に人材をリサーチ・スクリーニングし、企業に最適な学生をPhinxが直接見つけてきて紹介する形を取ります。スタートアップならではの柔軟性とスピード感を武器に、企業のニーズを丁寧にヒアリングし、マッチする学生を素早く提供します。

    1. ニーズヒアリングで専門領域を明確化

    • AI分野、データサイエンス、機械学習など、企業が求めるスキルセットを整理し、それに見合う候補者をピンポイントでサーチ。

    2. “新卒採用×ヘッドハント”的スタンス

    • キャンパスの大量採用枠とは異なり、企業が本当に欲しい「少数精鋭」を狙ってリクルーティング。一般的な新卒一括採用よりも、要望にかなった学生を確実に取りに行ける利点があります。

    3-3. 包括的サポートで参入ハードルを低減

    インド新卒採用に初参入する企業にとって、就労ビザ手続きやオンボーディングなど未経験分野が多いのも事実。Phinxはスタートアップならではの機動力包括的なサービスを強みとし、採用活動から来日後のフォローまでワンストップで支援します。

    1. ビザ・在留資格サポート

    • 学生ビザ・就労ビザの切り替えや書類準備などの煩雑な手続きを一括サポート。

    2. 渡航・入社後のサポート

    • インド人学生が来日する際の住居探しや日常生活サポート、また職場に馴染むための文化ギャップ対策など、きめ細かいフォローを提供。

    3. コミュニケーション支援

    • 案件によっては、英語・日本語いずれにも対応可能なスタッフが通訳やブリッジ役を担い、企業と学生がスムーズに情報共有できる環境を整えます。

    6. まとめ

    インド新卒は、大学ごとにプレースメント期間が設定されるなど、激しい争奪戦が繰り広げられる市場です。日本の企業がそこへ初めて参入するには、大学や教育機関との人脈づくりやビザ関連の知識、現地に赴く専門チームの設置や文化的ギャップへの対応など多くの課題をクリアしなくてはなりません。

    Phinxが「人材探索+直接紹介」まで担うことで、企業は具体的な要件を提示するだけで、大規模な投資を必要とせずにスピーディに優秀なインド新卒を確保できます。大学や日本語学校と既に強固なパイプを持ち、スタートアップの素早い意思決定で動けるPhinxだからこそ、大手にはない柔軟性でピンポイントなマッチングを実現し、企業の海外人材活用を強力にバックアップします。

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